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2012年6月16日 (土)

成長するための道のり(交流分析からの発想 その2)

 先ほど書いた、子供→成人→親の成長過程と、子供→親の成長過程の話の一つの例として、講道館柔道が生まれた時点を考えて見た。講道館柔道の創始者である、嘉納治五郎師範は、古流柔術をいろいろ学んだが、それを自分の学識で説明しようとした。ここで古流柔術の教え方は、型稽古の無条件の繰り返しである。つまり、子の立場で無条件に従う覚え方である。そして教える方は、また無条件に従わせる立場で、親の立場になってしまう。
 講道館柔道では、技に関してしっかり理論づけている。なぜこの技で相手が倒れるか、理論づけて教えることができる。これは成人の関係である。さらに講道館柔道は、乱取を取り入れた。ここで大切なことは、乱取においては、師匠が弟子に負ける危険性がある。現に、嘉納治五郎師範の弟子には、西郷四郎などの面々が居て、彼らの力は師範より上とうわさされていた。
 このような立場を受け入れる度量は、成人間の関係なら、成立している。
 まとめる以下の図式となる。

 古流柔術  :子 → 親
 講道館柔道:子 → 成人 → 親

 ここで注意すべきことは、講道館でも初心者に対する指導は、親→子の関係である。初心の段階では、無条件に指導者に従う気持ちが大切である。
 もう一つ言えば、理屈で説明できない世界の問題である。実際問題として、古流の型稽古の中には、長期の訓練を通じて、体と心が変化していく要素もある。これは無条件に師に従う心がないと、とても身につかない世界でもある。
 このように成長するためには、無条件に従う子供の立場と、理を考える成人の立場の両面が必要である。
 また一度親の立場、成人の立場になっても、今一歩踏み出すためには、子供の立場で無条件に従い、繰り返し鍛錬することも大切である。

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