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2013年10月31日 (木)

進化論的な勧善懲悪について

 故山崎豊子さんについて、「勧善懲悪的」との批評があった。確かに、マルクス主義歴史観と言うか、大企業悪論により記述され、それを退治する正義の味方と言うにおいがプンプンする作品が多い。
 この「勧善懲悪」と言う言葉からもう一歩踏み込めば、「進化論」的歴史観が出てくる。つまり社会は進化する。前の体制はだめだから、「悪である」と言う発想である。これは、日本の歴史観にも多く存在した。一番顕著なのは、明治維新の、
   「正義の味方、勤皇の志士」
との言い方である。つまり、明治維新以後のことはすべてよく、徳川時代はすべて悪という図式である。マルクス主義的歴史観は、この後に共産主義でもう一度進化するとくる。そこで、資本主義にかかわっている、大企業などは悪に決まっているとくる。
 しかし、ソ連の崩壊を見てもわかるように、社会は単純に進化するものではない。そこで「正義」を簡単に決めつけることも、色々な物を切り捨てることになってしまう。但し、しっかり議論した「正義」なら良いのだろうか?アメリカ人なら、正義の哲学的議論を行った上で、他の国に懲罰を行うため、無人攻撃機を送り出すかもしれない。このような、理論の裏付けがある(と思い込んでいる)正義の実行者は、結構怖いものがある。日本の場合には、これを「空気」と読み替えろと言うのが、山本七平氏の意見である。私もこれには同感するものが多い。
 なお、正義の一筋縄ではいかない問題として、沖縄返還時の密約の話について、一つの仮説を述べておこう。
 http://manabizz.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-2584.html
 にも書いたが、佐藤栄作総理は、沖縄返還にかける熱意と、国益のための策謀能力は、大したものであった。これは、今朝の朝日新聞の外交文書特集にも出ている。
 ここで、アメリカに対し、裏金まで使って返還させ、その後リークを使って、ひっくり返す。これぐらいの芸をしても不思議ないと思う。
 それを見抜けなかった、当時のマスコミはやはり弱かったと思う。当時の西山記者の上司の三宅氏は、
  「田中・大平―西山のラインを洗ったが証拠は出なかった」
とある番組で述懐していた。これが限界だったのか、国益のため、阿吽の呼吸で止めたのか、霊界にもう一度問い合わせしても答えは返ってこなかった。

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