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2013年12月14日 (土)

日本の政治について

 今回の秘密保護法案の騒動を見ても、この国の政治に対して色々な問題が見えてきた。日本の政治形態は、一応は西洋文明的な民主主義と言うことになる。しかし、どこか中国の儒教的な文化が少し残っているように思う。また宗教としての仏教の影響、神道の影響も忘れてはいけない。
 さて、今回の秘密保護法案の前に、議論すべきは情報公開に関する、原則ではないかと思う。この件に関しては、山本七平氏が面白いことを書いている。彼はどう見ても、元毎日新聞の西山記者のことなど、弁護しそうにない人物ではあるが、以下のように日本での情報入手の困難に関して噛みついている。

  1. 「洪思翊中将の処刑」戦犯裁判記録は、日本では3年かかっても入手できないが、アメリカでは3日で手に入った
  2. 日本の官庁には16万5千のマル秘がある。この壁を突破する記者の苦労は当事者でないと解らない

 このような指摘を1981年出版の、「常識」の研究、の中で行っている。

 このような秘密主義の前には、結局政府のしていることは、一般国民は知らなくてもよいという発想である。

 ここで交流分析の立場で、日本の政治を見てみよう。日本では、支配関係を『親子関係』に例えることが多い。これは、儒教的ともいえるし、仏教でも「衆生は皆わが子」と言う教えもある。つまり、交流分析における、『親―子』関係が暗黙的に生きている。一方、西洋文明で民主主義を勝ち取った時には、『成人―成人』の大人同士の関係が基本である。

 明治維新の時から、日本の政府指導者は、民衆より優位と言う意識から、政治を行っていた。そこで色々な情報隠しと言うか、誘導を行ってきた。その結果が一番明確に見えるのが、日露戦争終結後の世論であろう。国力疲弊の実情を隠し、国民を扇動していた。また、軍事に対しては、本当は武器の優位で勝ったのに、精神主義を押し付けた。

 このような民衆誘導の失敗が先の大戦である。しかしその後も、吉田茂以下の政策には、国民大衆を扇動する向きが感じられる。らだし、戦前より悪くなったのは、建前として民主主義のため、表向きは『成人―成人』関係となっていることである。

 この『成人―成人』の成立のためには、適切な情報を公開し、その上で建設的な議論を行う、国民と政府の両方の成熟が必要である。しかし、今の世の中を見るとまだこれに失敗しているように思う。

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