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2014年3月31日 (月)

物の見方(対象の絞り込み)

 

高学歴女子の貧困 女子は学歴で「幸せ」になれるか? (光文社新書)を読んだ。どうも、納得のいく部分と、いかない部分がある。
 この理由を考えて見た。一つには、「高学歴者のワーキングプア問題」に2つの側面がある、と言うことを、明確にしていないからだと思う。
 私の考えでは、高学歴者のワーキングプア問題には、本質的に異なる2つの側面がある。一つは、この本が指摘している、学会の上部詰りの閉塞感である。つまり、一度教授になったらそのままの安住という構造である。ポストなしという世界でもある。これは、学者間の問題と言う風に、議論を絞ることも可能である。
 もう一つは、問題先送り型の、高学歴者乱造問題である。この問題は、どこまで世の中で認知されているか、解らないが重要で、社会全体が向き合うべき問題である。具体例でいおう。
 某専門高校(昔なら商業高校)の平研的な成績の、Aさんは進路指導部の手持ちの就職口に、当てはまりそうになかった。そこで、進路指導部はこう言った。
 「大学に進学した方がよい!」
 これで、素直なAさんはこれに従って、学校に生徒を集めに来た、『入りやすい大学』に推薦で入学した。学資に関しては、奨学金を借りるように皆が手配してくれた。
 さてここで、大学でAさんは、比較的まじめに勉強した。しかし、いわゆる『Fラン大学』と言うことで、『学歴フィルター』にかかって、就職できそうになかった。そこで大学の、キャリアセンターや指導教官は知恵を出した。
 「貴女は、もっと頑張って、我校よりネームバリューのある大学院に行きなさい。」
これが、いわゆる学歴ロンダリングである。大学院重点化と言うことで、比較的大学院の枠は増えているので、文系の大学院でも進学できる可能性はあった。
 さてここで、大学院卒業後の、彼女の就職口はあるのだろうか?
 現在、大学院、特に博士課程の後期まで行くと、就職は自己責任となっている。
 学校関係者たちは、自分の責任を順に先に送って、最後に自己責任で終わらせるようになっているのではなかろうか?
 なお、学歴ロンダリングには、もう一つの罠もある。大学院に入ったら、当然研究者としての活動が必要である。しかしそれに合う基礎力がなければどうなるか?結局、途中退学となる。ここでも、大学院まで言ったのだから、しかも他所の大学と言うことで、他人の目も厳しく、「自己責任」で路頭に迷うことになる。
 この図式をきちんと考えて、社会として反省すべき問題を明らかにすべきであろう。
 学者社会内部の問題と、一般的な問題を分けて考えることが大切だと思う。


   

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