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2014年7月24日 (木)

知識人の力が衰えたのは

 いわゆるヘイトスピーチ問題や、ネット右翼問題の話に関連して、近頃は、『進歩的知識人』と言う立場が、弱くなったなと思う。
 この理由は色々あると思う。1980年代までの世界では、マルクス主義教育が力を持っていて、その理論的な議論の力に多くの人は、言い負かされていた。これに対して、自らの立ち位置を確保していたのは、山本七平氏であった。しかし、彼に対しても、大手マスコミなどからの、揚げ足取りなどが行われていた。英語の文法理解がないなど、細かいことで悪意のある報道が行われてもいた。
 今思うと、一部大学人や学界人の、小保方叩きと、当時の山本七平叩きには、共通するモノを感じる。山本七平氏には、直観的・総合的な視点から、物事の本質に接近する力があった。それを、学問的にしっかりした議論ができないと、叩いたのが権威ある『進歩的知識人』達である。
 さて、このような進歩的知識人の発言力が衰えたのはどこであろう。色々な理由はある。まず、ベルリンの壁崩壊で、その後急激にマルクス主義教育が、減少していった。大学の経済学部は、昔は「マル経・近経」と言っていたのに、いつのまにか「ミクロ・マクロ」と切り口が変わった。
 しかし、決定的だったのは、北朝鮮が拉致を認めたことであろう。それまで、進歩的な知識人である大学教授や、弁護士などを党首としてかついでいたS民党は、自党のホームページで、北朝鮮は理想の国、拉致などは保守反動のでっち上げ、と言う趣旨で報じていた。当時の国会などで、拉致について取り上げれば、どれほどのひどいヤジが飛んだであろう。東京都議会よりもっとひどかったらしい。
 しかし、小泉訪朝以降、S民党のホームページから、この関係の記述は消えた。そして、自分達の行ったことに関する反省は、どこにも見えない。
 この行動は皆が見ていると思う。そう、第2次大戦後に、教科書墨塗りして、それまで
   「お国のために死になさい。協力しない人間は非国民です。」
と言っていた、学校教師がいきなり
   「マッカーサー万歳、戦争犯罪者は悪人です。」
と言い換えた事件とそっくりである。
 第2次大戦後に、学校教師の信用が落ちたのは、このような行動にも一因がある。
 そして。第2の墨塗り事件後は、進歩的知識人の力が落ちていった。
 確かにヘイトスピーチは、ひどいモノがある。しかし、北朝鮮拉致被害に対する、国会での罵声に対する反動として、考えるべきではないか。

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