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2014年8月18日 (月)

基礎研究の値打ちを伝える

 Inoue氏からのもう一つのコメントである、研究者のモラルハザード対策などについて、もう少し議論してみたい。前にも書いたが、応用研究に関しては、成果を外部的尺度で評価することができる。従って、「XXが見つかりました。XXに効果があります。」ということで、研究成果となる。一方、基礎研究に関しては、研究自体の意味と価値は、研究者の中で評価するしかない。従って、高いモラルの維持が必要であり、しっかりとした手順を踏むことが重要である。
 さて、ここで一つ大切なことは、この手順の価値などを、学者たちは世の中に知らしめているかと言う疑問である。私が前に指摘した、科学哲学の役割に関する議論である。
 http://manabizz.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-cdc0.html
 もっと言えば、高校の数学では、ユークリッド幾何などの論証をきちんと教える。さらに国語教育でも、意見と事実の分離をきちんと教える。その上で教養課程での、科学哲学などをしっかり教えていく。このような努力があって、その上で学問世界の厳密な議論の重要性、美しさを世間に認めさせることができると思う。
 今回のSTAP細胞問題に関しても、再現可能性に関しては、色々言っているが、反証可能性として、仮説の有効性に関する議論は、あまり聞こえてこない。さらに言えば、ES細胞の混入などを、仄めかす人がいても、それがどのようななされたのかを、示していない。これを言うと誤解を招きそうだが、アメリカでは心霊研究に対し、反論するためには奇術師等の協力を得て、きちんと反論側の再現を行っている。
 確かに小保方さんの画像管理には色々問題があるが、若山教授が細胞を見たという証言は、反対者も認めている。そうすることは、何らかの細胞ができていたのである。確かに、小保方論文通りのモノではないかもしれないが、何らかのモノがあることは認めるべきであろう。それを、小保方魔術で作ったという主張は、オカルト的な主張とあまり変わりがない。
 なお、前にも書いたが、「小保方さんの態度が気に食わない」と言うことで、研究全てを拒否する姿勢が、科学的と言えるかどうか、この段階から議論すべきではないかと思う。

 蛇足ながら、私が研究者の厳密なる思考に関するレスペクトを込めて書いた、シミュレーション小説のリンクを貼っておく。興味があれば見て欲しい。

 http://manabizz.c.ooco.jp/KdaiBenkyou1.pdf

 http://manabizz.c.ooco.jp/KdaiBenkyou2.pdf  

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