ご縁のあった人たち

無料ブログはココログ

« 今回のノーベル物理学賞について | トップページ | 小保方晴子氏の論文について »

2014年10月 9日 (木)

今回のノーベル物理学賞に関して補足

 先般のブログに関して、Inoue氏から貴重なコメントを頂いた。
 http://manabizz.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-c4fc.html
 いろいろ興味深い話があるが、赤崎先生の話には、理論的にしっかりつめながらの実験と言うことで、方法論としても大きなものを示していると思う。
 またちらっと書かれているが、このような研究をコーディネートした、工業技術院の目利きの働きも、注意すべきであろう。

当時の工技院に目利きの方がおられて、この提案は二つとも大変重要である、しかし両方とも非常に難しい、できそうもないけれども一緒にやらないかということで、翌年の75年の4月から3年間の大型プロジェクトがスタートしました。私ども二人とも企業にいましたので、亡くなられた電総研の桜井健二郎先生と東京大学の田中昭二先生が委員として加わられて、四人で青色発光素子研究会というのをスタートさせたわけです。これは当時としては、国際的に見ても非常にユニークなことではなかったかと思います。

また、矢野先生の話には、信念を持った仕事の大切さを感じた。しかし、思い込みでの暴走と、紙一重の危険性がある。そのためにも、理論的な見通しの良い指導者の働きが大切だと思った。

 さて、中村氏の話に関しては、色々な見方があると言うことにしておこう。この件に関しては、私個人としてはどちらの言い分にも、反発がある。会社勤めと言うことは、正社員の安定を貰うと言うことであり、そのありがたさをしっかり認識しないといけない。私だって、若いときには、会社にこれだけ利益を生み出させたのだから、処遇が合わない思ったこともある。しかし、それを言い出すと、会社というものが成り立たなくなる。そして定年まで勤めると、そこそこの対応を会社はしてくれたと思う。このような長期の視点で、考えると、中村氏の言い分には、賛成できないものがある。しかし、日亜化学のやり方にも、少し暴利をむさぼっているのではと言う、感触も少なくない。従って、どちらにも賛成できないのが正直なところである。物事は、白黒で割り切れないのが現実かもしれない。

« 今回のノーベル物理学賞について | トップページ | 小保方晴子氏の論文について »

コメント

GaNの分野において,同氏(中村)の前には既に二つの成功例があった。
http://techon.nikkeibp.co.jp/NEWS/nakamura/mono200406_2.html

同氏(赤崎)は1980年代前半からGaN材料に注目し、特に応用物理学会の大会に必ずといってよいほど毎回発表していた。なかなかpn接合ができなくて苦労している様子を私はいつもウォッチしていた。

https://www.semiconportal.com/archive/news/recent-news/111031-cultureaward.html

1975年、通産省の未踏革新技術プロジェクト(×→正しくは、重要技術研究開発課題(中核技術テーマ)の模様)として「青色発光素子研究委員会」が発足、産学官のコンソーシアムとして、青色LEDの研究は進められ、1978年にはHVPE法によってその開発に成功した。
http://koueki.jiii.or.jp/innovation100/innovation_detail.php?eid=00010&age=topten&page=keii

http://openmeti-production.str.cloudn-service.com/uploads/annual_section/1324/pdf/2-2-1.pdf
p.202(審議会委員)、p.211,212
では。

Inoue様、何時も貴重な情報ありがとうございます。
この話は色々と広がりそうですね。
もう一度、技術政策の話に踏み込んで、議論すべきかもしれません。
STAP問題で、学会側が政治の介入に対して反発を示している。
しかし、今回のノーベル賞の大きな力は、工技院の支援・指導による、産官学の共同作業が大きかったと思います。
中村・日亜ラインに関しては、どっちもどっちと言うか、何か!人徳!というものに欠けているように感じます。
これに関してもう少し書けそうです。ありがとうございました。

中村・日亜ラインに関しては、どっちもどっちと言うか、何か!人徳!というものに欠けているように感じます。

以前紹介した、
高輝度発光ダイオードの開発と事業化に見る、開発者の個性と特許係争(2)
02-03
http://petit.lib.yamaguchi-u.ac.jp/G0000006y2j2/metadata/C050050000201
に、日亜の初代社長の経歴等が記載されていますので、参考にして頂ければ幸いです。

"もう一度、技術政策の話に踏み込んで、議論"に際し、もし通史を押さえておく必要があると判断されていらっしゃるなら、
http://www.rieti.go.jp/jp/projects/program/pg-09/005.html

の中で、

通商産業政策(1980〜2000年)の概要 (9) 産業技術政策——沢井 実 著『通商産業政策史 9 産業技術政策』の要約——
http://www.rieti.go.jp/jp/publications/summary/14080012.html

或いは
(11) 知的財産政策——中山 信弘 編著『通商産業政策史 11 知的財産政策』の要約——
http://www.rieti.go.jp/jp/publications/summary/14080014.html
が、20ページ弱と恐らくは、時間の余裕が出来次第読む形を取られるかと思いますが、
"政策の要点をわかりやすく記述し、政策評価をまとめたものであり、各巻の入門編"の模様なので、参考にして頂ければ幸いです。

Inoue様、いつもご教示ありがとうございます。
通産省の功績については、電機メーカに勤務した身として
色々な恩恵を受けています。
この話とMOTの話など絡めて
総合職の活躍について、もっと道を示せたらと思っています。

そうですね、この話は通産省だけでなく、産学連携(http://www.smips.jp/mp.htm http://ipr-ctr.t.u-tokyo.ac.jp/jp/libraries/materials.html)ないしは、経済産業省(http://ipr-ctr.t.u-tokyo.ac.jp/sklab/pdf/2011/TMI1/komaba07.pdf http://ipr-ctr.t.u-tokyo.ac.jp/sklab/pdf/2012/TMI1/komaba11.pdf のp.18)からもバックアップを受けたものであり、そして

"研究からシーズ志向でやるパターンと、最近は課題解決型でやる方法がある。研究
マネジメントのところから問題提起をしていただける"
"技術者を集めるとか、テーマを設定するとか、組織をある方向に向けると
かはトップと考え方が完全に合っていないとだめである。"
http://eufd.org/pdf/seminar/08_h251126_g.pdf
なのでしょうね。

Inoue様、ありがとうございます。
本件は、本文でもう少し話をまとめさせてください。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 今回のノーベル物理学賞に関して補足:

« 今回のノーベル物理学賞について | トップページ | 小保方晴子氏の論文について »