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2014年10月19日 (日)

多様性の対策について(解決案)

 昨日まで書いた私の業務経験から、多様性の中での人材育成を考えて見よう。昨日までのブログで整理すると、私の業務経歴は、技術者から事務屋、担当から管理職と色々な範囲を渡り歩いている。そして、もう一つ特徴的なことは、日本的管理の一つの特徴である、「先輩-後輩の濃密なる関係、飲みニュケーション」などと言う関係と、比較的離れた状況で育っている。その逆に、多くの学問的知識を、会社生活に生かして、新しい業務に適合してきた。このことは、大学人などから見れば、当たり前のことかもしれないが、企業の中で、学問的知識を実際に生かすことの本当の難しさは、経験者でないと解らないと思う。
 このような経験は、酒席の付き合いなどを嫌う女性や、日本語の高文脈性に慣れていない外国育ちの人たちが、日本的経営の中で実力を発揮するための、一つの切り口を示すものだと思う。
 ここで少し広くみると、日本の社会は、建前と本音の2重構造になっており、建前ではデカルト的な明示的な論理社会であるが、本音では古くはヴィーコの示し、野中郁次郎が暗黙知と表現したような、高文脈の見えない壁だらけの社会である。会議等では、建前は平等であるが、実質はヴィーコの言う「発言資格のある者だけ」が発言する社会である。
 この発言資格は、どのようなものであろうか。この答えは、やはり日本語的な高文脈構造に見えてくる。つまり、「議論の前提である、文脈情報を、きちんと理解している人間だけが、発言すべき」と言う、暗黙のルールである。それなら、なぜ会議に多くの人が並ぶのであろう。ここで、先ほど発言に関していったことの、例外がある。狭い範囲の見識しかなくても、自分の専門範囲に係わるトラブル予想に関しては、発言の権利がある。こうして、危険予知のために、多数の人間を並ばせるのである。そうして、そこで発言しないことは、納得した証拠となり、自分も参加したのだから、結論を守るべきと言う締め付けにもなる。
 ここで、日本的な管理では、上記の発言資格に関しては、多くは先輩や上司との、業務を離れた会話の中で、「xx君もそろそろ意見を言えば」などと言う形で、許可をされることが多い。その前に、先輩や上司との会話で、自分の理解していることを、色々と評価されて、その上で許可を得るのである。これが、飲みニュケーションであったり、ゴルフの場であったりすることも少なくない。
 さて、このような『暗黙的』な、評価や伝承を、明示化しできれば学問的な形に、落とし込むことができるのだろうか。私は、自分の経験から、難しいが可能であると考えている。
 この解決の一つのカギは、前にも書いたが、A3~A4の1枚の紙に書く文書である。1枚の紙に、関連事項を全て網羅し、配置を考える。これは、文脈情報を明らかにし、見える形にする作業である。1枚の文書で、理解しやすい形に持っていくのは、簡単なことではない。何を書くべきか、書かないで済ますことは何か、これをきちんと考えることで、業務の背景を知り、価値観を知ることができる。
 なお、文書1枚には、多くの補充文書がある。このようなバックのある検討を踏まえて、1枚にすることで文書の重みが出てくる。さらに、理論面の検討と、実体験の展開など、抽象の梯子を上下することで深みが出る。経験の裏付けのない議論は空虚である。また、理論的な展開も、関連する項目とのつながりで、広がりが出てくる。このように、縦横の広がりのある議論展開ができている文書が、要求されている。単に、小器用に、書式を埋めるだけでは、迫力のある文書を作ることはできない。
 こうして、良い文書をつくれば、その文書の中で、色々な思考実験もできてくる。文書の世界に棲み込むことで、新しい発見となる。待て、文書化すると、それを見た人が色々と批評そしてくる。この批評の中に、隠れた価値観などが、本音としてこぼれることがある。このようにして、高文脈の組織において、自分の力を高め、それを明示することができるようになる。
 なお、この能力のために必要なモノは色々あるが、一般システム思考と一般意味論の手法が、上記の縦横の広がりに役立つことを、知っておいてほしい。
 前に書いたブログも参考にしてほしい。
 http://manabizz.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-b0e7.html

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