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2014年10月 8日 (水)

今回のノーベル物理学賞について

 昨日の記事に、Inoue氏から、貴重なコメントを頂いた。ありがたいことである。今回は、リクエスト通り、ノーベル賞がらみの話にしてみたい。
 実は、STAP細胞をめぐる色々な動きの中で、文部科学省の補助金に関して、少し書きたいことがあった。つまり、大学や理研のような研究機関では、多くの補助金で研究が成立している。つまり、国税により多くの支援を得ているのである。一方、一般企業においては、国の支援どころか、酷税を納める立場である。この立場の違いは、色々なところで影響している。前に、田中、小柴のダブル受賞になった時、島津製作所と言う一企業で受賞した、田中氏に人気が集まったのは、このような点を世論が微妙に感じていたのではと思う。
 田中氏は、あのような穏やかな人柄であり、しかも、島津製作所も流石は京都の老舗の流れをくむ会社であった。従って、皆が大人の対応をして、今も円満な活躍を見ることができる。
 しかし、中村氏の場合には、会社もベンチャー的要素があり、LED実用化後は、強引に投資回収に走った。つまり、高値でのLED供給を続けたと言うことである。中村裁判に関しては、色々な意見もあるだろうが、中村氏の請求額の根拠である、会社の利益というものも無視してはいけないと思う。
 ただし、ここでもう一度繰り返すが、文部科学省の補助金だらけの大学や、経産省の委託研究などで優遇されている企業と、そうでない企業では、利益の考え方が違うと言うことである。つまり、国税からの支援と言うこと、国民からの支援を、忘れてはいけない。従って、成果を得た場合にも、謙虚に報告するという姿勢は当然である。時に今回の赤崎・矢野の両先生は、このことをよく理解されているようで、お人柄がしのばれる会見であった。
 一方、中村氏の場合には、会社もトップの独断で研究させたという面があり、その利益回収を、会社として行うのは当然という側面もあるだろう。その配分を、会社と社員で争うのは、その中の問題と言えばそれまでの話である。ただし、上記の国税による補助の有無は、少し考慮すべきではと思う。私は、個人的には社内で、中村氏が自由にできるように、いろいろ支えて人達への、配慮が中村氏にあったかは、疑問に思っている。
 大学で、研究の面白さを学んでも、色々な事情で日々の仕事に追われている人は少なくない。そして、そのような人が働くからこの社会が保てる、この事実も忘れてはいけない。ましてや、企業の歯車として働くことで、企業として利益を出す。その結果の納税の使い道が、上記補助金であることも考えて欲しい。
 なお、本件に関して、日経BPのHPの記事を、参考にしたので、リンクを貼っておく。
 http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20141007/272280/?ST=top
 http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20141007/272279/?ST=top

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コメント

blogで取り上げていただきありがとうございます。
今回ノーベル物理学賞を取られたお三方の講演が2002年に、武田賞フォーラムで行われたそうです。

http://www.takeda-foundation.jp/award/takeda/2002/forum.html

中村裁判は、親しくされた方々が丁度経営から離れた後
http://mugentoyugen.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_05a0.html
http://members.jcom.home.ne.jp/u333/ithink040704nakamura%20nitia.htm
に起こっており、
また、経営学から見ると

http://home.kobe-u.com/kei-ken/resume/111207-s.pdf
青色LEDは中村氏の独自の発想によって生み出されたものでなかった。(赤崎勇氏、天野浩氏、松岡隆志氏が中村氏よりも前に窒化ガリウムについて研究していた。)

であり、

中村氏の業績は、先人の業績を少しずつ改良しながら製品にまとめた「統合力」にある。
(山口栄一 同志社大教授)
(Ⅲより抜粋)
高輝度発光ダイオードの開発と事業化に見る、開発者の個性と特許係争[1]
2002/01
http://petit.lib.yamaguchi-u.ac.jp/G0000006y2j2/metadata/C050050000101
(2)
02-03
http://petit.lib.yamaguchi-u.ac.jp/G0000006y2j2/metadata/C050050000201
(Ⅲ)
04-09
http://petit.lib.yamaguchi-u.ac.jp/G0000006y2j2/metadata/C050053000305
(二代目社長のインタビューも記載)

後でゆっくり読んで頂ければ幸いです。

Inoue様
何時もありがとうございます。
読ませていただきます。

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