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2015年9月23日 (水)

なぜ数学を学ぶのか

 先日から、フランス流の「科学の哲学」について考えている。ここで、一つ見えてきたのは、学問と言うことの価値についてである。学校で学ぶのは、なんのためだろう。このことについて、一度真剣に考えてみる必要があると思う。
 私も、会社生活を一応無事終えた身として、その中で学問がどのように役立ったか、もう一度振り返っておく。この情報が、若い人達に伝わり、なぜ勉強するのかと言うことに、納得してもらえる一助になればと願っている。

 

学問と言うのは、学歴と言うラベルを得るためにするものではない。その学問を通じて身についた力で、実社会で貢献するためのものである。

 このことを、建前ではなく本音として、若い人たちに知ってもらいたい。

 一つの事例として、数学を学ぶ意味について考えてみたい。数学に関しては、「お金の計算」と言う、解りやすい実利がある。従って、数学の計算に関しては、速く計算できるスキルを身につけなさい、と言われても素直に受け入れる人が多い。もう少し言えば、「数字に弱いからごまかされた」との言い訳もよく聞く。
 しかしながら、この計算は小学校の算数のレベルである。それなら、その後の数学はなぜ必要なのか、これに対して今回は答えてみたい。

 数学の中でも、毀誉褒貶の激しいのが、幾何学である。特に、ユークリッド幾何学に関しては、数学の研究者などの方からは、
  「いい加減な定義などの不適切な分野」
と叩かれ、点数取を重視する、小手先教育者には、
  「勉強するのに時間がかかりめんどくさい」
と挟み撃ちにあっていた。
 私も、若いときには、まず
   「証明の文章を書くのが面倒」
   「何が前提で、何を結果にするのか、採点基準が見えない」
等と、幾何学はいやであった。さらにもう少し勉強すると
   「ヒルベルトの公理体系ほど整理されていない」
とユークリッドの幾何学を、軽視するようになってしまった。

 しかし、今になってよく考えてみると、現実の世界の色々の形ある物を、「三角形」「線」等に上手く抽象化し、「定規とコンパス」で描いた図の「移動と回転での重ね合せ」などの操作を。「合同」と言う概念にまとめていく操作は、後々の仕事の場において、一般化・抽象化して理論知識が使えるようにするための、貴重なスキル訓練になったと思う。
 また、定義、公理から結果としての定理を証明する訓練も、論理立てて話をする、一つの基礎になっている。

 このように考えると、

 「数学を学ぶことは、物事を抽象化して一般化する訓練になる

と言うことで、数学の勉強は仕事の中で、色々と生きてきた。
 このことを若い人たちに知っておいてほしい。

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