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2015年10月 7日 (水)

ノーベル賞と予算獲得の話

 ノーベル賞の物理学賞に、東大宇宙線研究の梶田隆章所長の受賞が決まった。
 これはめでたいことであるが、この影響でまた研究予算の確保という声が、激しくなるだろう。確かに、今回の研究などは、大規模な設備があって初めて成立するものである。そのような設備の必要性を見出し、提案していくことも研究者としては大切なことであり、その成果を評価することも大事だと思う。
 しかし、その後に来る「ノベール賞受賞様のお言葉には、逆らえない空気」と言う魔物には、注意しないといけない。STAP事件のS氏の自殺の裏には、IPS対ESの研究予算獲得闘争があったと聞く。そして、ノーベル賞の威光に逆らって、予算獲得のために、無理をしたのがS氏を追い詰めた原因の一つであったと思う。
 ここで、科学研究などの予算配分、その成果評価などは、国民の目に解るようになっているのだろうか、と言う疑問が出てきた。これに対しては、素人が口出しするなと、ノーベル賞受賞者のN氏やK氏に怒られそうである。しかし、これだけ高学歴者が増えた現在、もう少し研究の意味などを、一般に理解させ、正当な評価をさせる動きがあってもよいと思う。
 このためには、各大学の教育に於いて、科学哲学や科学の歴史などの基礎的な考え方をきちんと教える。その上で、経営学などの評価手法もきちんと教えておく。このような動きも必要ではないかと思う。
 このように考えると、現政権の行っている、文系学問不要論などは、とんでもないことである。しかしそれに、反論できない大学もだらしがないと思う。会計ソフトなどで、研究に対する投資効果の評価など、できるわけがない。もっとも、まともな科学哲学を教える力のない大学なら、この反論はできないだろう。せめて、フランスの一般向けクセジュ文庫の「エピステモロジー」あたりをきちんと教えて欲しいものである。
 この話は、さらに一般化したら、自民党的政治の、予算獲得形式と、労働組合的な金よこせ論議しかない、政治の貧窮にもつながってくるような気がした。これについては別途ゆっくり議論してみたい。

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