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2015年11月27日 (金)

大学で学んだことが会社で役立つために

 「大学で学ぶことが、会社生活で役立つか?」
この疑問に対して、私はメーカー側で、新人教育や管理職教育を行ってきた経験があり、少しは答える資格があると思う。私の結論は、
 「活かし方さえ間違えなければ、十分に役立つ。」
である。
 しかし、ここで理系と文系の違いをもう少し考える必要があることに気がついた。具体的に言うと、理系、特に工学部で学ぶことは、基礎知識の段階でも、色々な面で役立っている。例えば、自動車と言うものを考えてみよう。各構成材の強度の配分には、構造力学や材料力学の基礎が必要である。更に、電気自動車などでのモーター制御には、交流の計算処理が必須であり、その基礎には複素数の処理が必要になる。このように、工学部では大学での知識がそのまま差別化要因になっている。
 一方、人文・社会科学の場合には、例えば経済学の知識は、一つの参考意見とはなってもそれだけで社会現象を説明し切れるものではない。確かに、法学の一部は実用的な面もあるが、経済や経営の分野でも、その知識が差別化要因になるとは言いがたいモノがある。
 この理由は、学問の性格にもよる。物理学を理想とする自然科学の世界は、一つの真理に向かって知識の集合ができている。従って、知っていることが役立つことが多い。一方、社会科学などでは、先人の立てた理論を後輩がうちこわす段階であり、しかも両方の見方が生き残っていることも多い。例えば、『大きな政府』と『小さな政府』のどちらが良いのか、まだ決着はついていない。
 このように考えると、社会科学などの文系の分野では、単なる知識の量では差別化するに足るだけの物を身につけたとは言えない。そのためには、「知識の使い方」や「構築法」等の手法を身につけることが必要になる。前にも書いたが、「哲学入門」などを読んでも、その内容を単純に覚えるだけでは、実際の役に立たない。著者の苦労を自分のものとして、考え方をマスターしたら、仕事の上でもきちんと考える人間として、成果を出せるだろう。
 この辺りの違いを知っている人間は、学校で学んだことを、活かせる人間になると思う。

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