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2015年11月22日 (日)

教科書的な思考の弊害の実例

 昨日まで色々と書いてきた、本質を考えずに、教科書的に与えられたものを、盲信する社会の弊害について、現実に出る症状とその弊害状況を考えてみた。
 まず、一つのパターンは『空気』の暴走である。しかものその後の手のひら返しである。これは、何度も言うが日本国民の、戦中の態度と戦後の態度を見ればよく解る。「教科書墨塗り騒動」の後に、「マッカーサー万歳」が始まったが、「マッカーサー万歳」に関しても「教科書」的対応ががんばった。
 さて、もう一つはびこるのは、陰謀史観である。これは、一般国民が知らない情報があるのではないか、それを知れば得をするのではないかと言う疑いである。確かに明治以降の歴史を見れば、日露戦争の講和時点の政府のやり方は、国民をだましていた。
 戦後日本では、憲法制定時の吉田茂と野坂参三の国会答弁にも色色な裏事情がある。
 野坂参三(共産党)の主旨は、「自衛戦争のような認められるべき戦争の権利まで放棄するのはおかしい。」であり、吉田茂総理(自民党)の主旨は「今まで自衛と言って侵略してきた、全ての戦争は放棄すべきである。」と言うものであった。
 今の憲法9条論議から見れば、逆ではないかと思うが、当時はこのような答弁が公式に行われていた。

 しかし、吉田茂の本音は、もっと複雑なものがあったであろう。その前に、野坂参三の側の都合も少し推察してみよう。当時の、米ソ対決の文脈の中で読む必要がある。まず、野坂参三自身は色々な面で、ソ連の支援を受けていた。この立場で、「共産主義者が資本主義に挑む戦争は『良い戦争である』」と言う発想があり、国会の質問につながった可能性がある。
 そして吉田茂も、野坂参三に関する情報は得ていたと思う。彼の本音は、
 「ソ連から金を貰っている奴の言い分など認めるわけにはいかない。」
と言う一面がある。ただし、もう一つ対米の腹芸もあった。
 「今の疲弊した国を、アメリカの戦争体制に巻き込まれてはかなわない。
 従って戦争放棄の憲法をつくっておけば、アメリカ肝いりの憲法だけに
 巻き込まれる可能性は少なくなる。」
このような裏の情報を、国民から隠した政治であったと思う。
 国民側も、これを薄々知っている。しかし完全に知らないだけに、陰謀論が渦巻く世界になってしまう。

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