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2017年6月30日 (金)

敵対的なものが存在するからまとまる話

 先日から、承久の乱~貞永式目の一連の動きについて考えている。
 特に、当時の武士の心情が、今までの歴史教育では、理解できていないのではという反省を込めて見直している。
 つまり、荘園制度・律令制度が、貞永式目までの、国家の公式体制である。そこにおいて、武士たちの立場は、非常に不安定なものである。井沢元彦氏は、少し乱暴な比喩だが

幕府という(暴力団の)『組』が日本全体を仕切っている

と表現している。これは、当時の国の法制度として唯一あった律令制度の下での、武家の非合法的な位置づけをよく言い表している。

 しかも。この武士たちは、多くは自分たちの土地を自ら開拓し、それを自分たちで守ってきた。いわゆる「汗と血を流し」守ってきたのである。しかし、悲しいかな、当時の法制度や権威は、彼らの存在を否定している。そこで、都の朝廷や貴族に権威にすがる、荘園の制度などを受け入れていた。

 このような現状を踏まえると、

   「土地は現在の所有者のもの」

と保証してくれる、貞永式目の存在が、武士および農民にとって、どれほどありがたいものか、今まで想像できなかった。

 貞永式目のような自分たちで作った固有法が、受け入れられる下地として、このような従来法の『現実離れの被害』があったことも考慮すべきではないかと思う。そもそも、固有法を作るのは、色々な苦労があり、完全なものなどなかなかできない。修正を重ねる必要がある。そこで、評論家的態度の人間に潰されることも多い。
 しかし、従来の『現実離れした法』という、敵役がいれば、皆が育てるという発想になり、成立時のトラブルを避けることができる。

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