ご縁のあった人たち

無料ブログはココログ

« 精神分析に対しての批判について | トップページ | 社会的要因と体質的な要因を分けて考えること »

2018年4月29日 (日)

危機管理の観点からNHKを評価する

 今回、山口達也セクハラ事件に対応した、NHKの反応は、テレビ朝日と比べて、各段に上手だと思うので、検討しておきたい。
 ここで大事なことは、セクハラ行動の報道は、最初はNHKからということである。しかも、この話は当事者間(?)で示談が成立している案件である。普通なら、この手の話は示談が成立していたら、かなり小さく扱うか、報道されないことが多い。しかし、ここであえて報道したNHKの判断力を高く評価したい。
 まずこの報道が出た時期をよく見てみよう。財務省元次官のセクハラに関して世間の目が厳しく動いている中である。このような状況を見て、
  「世間のセクハラに対する目は、従来より厳しくなっている」
と当たり前のことであるが、感じる力があった。
 
 さてここで、今回の事件の特質を考えてみよう。
 まず被害者は、高校生である。未成年者へのわいせつ行為に関しては、世間の目はますます厳しくなる。さらに、加害者と被害者の接点が、NHK Eテレの「高校生も見る番組」だった。これだけ考えても、もしこのセクハラ被害が表に出たときの、NHKの被るダメージは大きなものがある。これをきちんと判断したのだろう。
 なお、この件に関しては、同じ番組の出演者で、加害者側が番組の主導権を握っていて、被害者は「出してもらう立場」という、弱い立場であったと言う事にも注目しないといけない。いわゆる
  「権力者の強制セクハラ」
というパターンである。
 さらにもう少し突っ込めば、先ほど示談のところで(?)をつけたのは、被害者と加害者所属事務所の間での示談である。この事務所は、芸能界の権力者として知られている。つまり、
  「権力を背景にした示談」
ということで、この話自体も週刊誌などが、追及したらかなり危ないことになる。
 このような状況をきちんと読み、NHKとして自分の持っている、「報道という権力」を適正に行使して、
  「セクハラと安易なもみ消しを許さない」
という姿勢を示したことは立派だったと思う。
 トラブルが起こったとき、状況をきちんと整理して、自分の持っている力を適正に使用して、対応することができるか、これが組織の存続に関連すると思う。
 テレビ朝日には、このような大局的判断もなかったように思う。

« 精神分析に対しての批判について | トップページ | 社会的要因と体質的な要因を分けて考えること »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 危機管理の観点からNHKを評価する:

« 精神分析に対しての批判について | トップページ | 社会的要因と体質的な要因を分けて考えること »