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2018年5月31日 (木)

日大問題に関するいろいろな論点

 日大について、色々な問題点が報道されているが、今回問題を起こした理事を含めて、体育会系の理事が力を持つのは、1969年ごろの、大学紛争に一つの根があるらしい。
 この話は言われてみると納得するが、当時の学園紛争状況に関して、実際にその時代を生きたものとしては、少し議論しておきたいことがある。
 まず、当時の大学に関しては、色々な矛盾が残っていた。特に、一部の教授たちは、戦時中の「戦争協力」の研究や「意見表明=世論誘導」の過去について、完全に口を拭って、「平和主義者でござい」と言い張っていた人もいる。一例として、マックスヴェーバーの「職業としての学問」の講演時期まで誤訳した出版もある。
 こうした、教授会の権力が、色々な矛盾を抱えたときに、「全共闘」という運動が起こった。「造反有理」という掛け声で、「規制権力をつぶせ」という騒動になっている。
 ただし、この活動家の中には、
  「話を聞かない人間が主体だ」
という場合も少なくなかった。しかも火炎瓶を投げるなどの、暴力行為も少なくなかった。
 このように話を聞かない人間に対して、力で対抗したのが体育会系である。こうした体育会系の人材が、大学の経営幹部に気に入られるようになり、経営者の後継に育てられるようになった事例の一つが日大であり、体育会系の理事が経営の主導権を握るようになったしまった。
 さて、体育会系の人間が、就職に有利という話が、この時代から今までも続いている。このことに関しては、もう少し掘り下げて議論すべきものがある。
 まず1990年代までの学校教育問題がある。ソ連の崩壊までは、日本の社会科学・人文科学には、マルクス主義の影響が大きかった。その結果
  「資本家は搾取ばかりする悪人」
という教育が、どこかで入り込んでいた。当時のある工学部大学教官の嘆きである。
「高校までの12年間に、大企業悪人論で教育された学生を、何とかメーカで働いてモノづくりをすることは大切なことだと、考え方を変えるのに精一杯です。この苦労を理解してほしい。」
この苦労が少ないのが体育会の学生であった。
 ただし、私は社員育成の経験から、もう一つの体育会系の良い面を見ている。それは、
体育会の経験があれば繰り返し訓練して身に着ける方法を知っている
である。これは、現在のように
   「教科書通りにすれば90%は旨く行く」
という世界だから、より重要になっている。
   「教えてくれたらできる」
という発想でいつまでも待っている人間と、何とか苦労してできるための努力する人間の違いである。
 さて、話の収束がつかなくなったが、私が本当に言いたいのは、学問知識がしっかりして、その上で他人の話もよく聞く、そして色々な状況に理解ができる人に、学問の世界でも経営してほしいと思っている。比較的これに近いのは、ミルズの知的職人ではないかと思う。

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