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2018年12月17日 (月)

西洋文明の発端は幾何学の成立にある

 西洋文面の議論をするとき、古代ギリシャの哲学にまで遡る必要がある。そして、プラトンなどに大きな影響を与えた、ユークリッドの幾何学の成立についても、よく考えるべきだろう。しかし、現在の学校教育では、この点が少し弱いように思う。
 
 幾何学の成立は、古代のエジプト文明と関係している。エジプト文明において、ナイル川の恵みというものを理解する必要がある。我々は、『川のめぐみ』と言うと、水を与えると思うが、当時のナイル川の『めぐみ方』は、そのような生易しいものではない。そこでは、度重なる氾濫と、その時流れ込む種々のものが土地を肥沃にして、多くの作物をもたらしたのである。
 「万物の根源は水である」
という発想はここから出てくる。
 さて、このような『めぐみの氾濫』ではあるが、土地の権利などというものからは、種々の問題が生じる。そこで、同じ面積形状の土地を見出すことは、大事な手段である。図形の合同に関する議論がここに出てくる。また、正方形や長方形の土地は、分割に便利であるが、その時に直角の判定が必要になる。ここで、各辺の長さが3:4:5の比率の三角形を作れば、直角を得ることができる。これを説明するのがピタゴラスの定理である。
 このようにして、土地の扱いを一般化する形で幾何学が生まれた。
 なお、幾何学の誕生に関しては、直線や点などの『理想化』が必要である。これは理論構築の上での必要性があった。加えて、洪水の後には、一様な湿地が広がっていたということで、直線的な分割もやりやすいという、実用的な面も考えるべきである。
 ただし、その後の歴史を観れば、
   「幾何学は真理である」
という風に、理想化されたものとして独立の立場を保ち、プラトンのイデアにも影響を与えていく。
 この『真理』という信念が壊れるのは、非ユークリッド幾何学の誕生が大きい。これについては以下の記事を見て欲しい。

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