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2019年6月30日 (日)

「歴史に学ぶ」危険性

 昨日の記事の補足として。「歴史に学ぶ」ことの危険性について、少し議論しておく。なお、この議論自身、戦前の陸軍の教育などの「歴史的事例」を使っていることを、あらかじめ断っておく。

 今回指摘したい問題点は、

「歴史的な事例は真実と思い込む危険性がある」

である。

 実際は、MBAなどで使う、ケーススタディであり、どちらかというと

「自分たちの理論に都合のよいもののセレクト品」

が多いが、それが

「歴史上の事実」

と言うと、説得力を持ってしまう。

 この危険性を考えるべきである。特に、

「我々には、XX能力の伝承がある。(DNAがある~~)」

と言う論法で、カルト的に道を誤らすことがある。一つの事例は、戦前の日本陸軍である。日露戦争までは、どちらかというと、現実主義がきちんと働いていた。しかし、その後は

「織田信長の桶狭間の奇襲を見習え」
「工夫しろ」
「精神力は物量に勝つ」

と言う展開になっていく。この理由は、明治の国力を考えれば、

「正攻法の装備をほしがる軍隊は国を滅ぼす」

と言うまともな判断だったであろう。

 しかし、織田信長も、「長篠の戦い」では、物量や野戦築城などの正攻法で勝っている。この部分を隠して、桶狭間だけ振り回す。このような、自分に都合のよい「歴史」で学ぶようになると、一部真実的なものがあるだけ、余計人を惑わすようになる。

 この危険性もきちんと評価すべきである。

 

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