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2019年7月15日 (月)

総合的な検討の評価能力

 先日から書いている、大学文明と会社文明の話であるが、「会社文明」というのは少し限定しすぎたかとも思う。「現実社会」という風に言うべきかとも反省している。例えば、キャリア官僚の法律案を検討する話も、総合的な検討のよい一例である。

 このブログでも何回か取り上げたが

霞が関の官僚は、一つの法律を作るときに今までの経緯を、大宝律令まで遡って調べる。

という話がある。これは時間の無駄という人もいるかもしれないが、この問題に関係する人、直接の関係がないが縁のある人を探し出すときに、歴史的に網羅するため、今までの関連法律をすべて観るというのは、大切な作業だと思う。

 「~~時代では~~だった。その理由はXXだから」

という風に、その時の理由が判れば現在はどうすべきかが見えてくる。このような検討の大切さを、若い世代にきちんと伝える。そうして、意味のある作業をさせる。これは逆に心のこもった作業につながると思う。私が昔経験した事例をもう一つあげておく。

電気回路のサーキットブレーカーの動作を遠隔で監視制御するシステムの設計時の話である。

「サーキットブレーカーの動作信号は、オフを有意(つまり1)にしなさい。」

「なぜですか?」

「昔からそうなっている。」

この問答に関して、私が後輩に教えた話は以下の通りである。

「昔は、監視制御装置の回線容量が少なく、情報の絞り込みが必要だった。そこでサーキットブレーカーの動作信号だけを監視していた。その場合に、ショートや漏電で、サーキットブレーカーが自動遮断する事故が、一番大事な情報だった。だから、オフを有意にし重視した。しかし、今なら、回線容量は十分あるので、保護装置の動作情報も送れる。漏電もショートも個別項目で送っているならそれに対して警報を出せばよい。さて、次に大切な情報は、電気が流れているという情報である。うかつに触って感電したりしてはいけない。従って、通電中のオンの状態を重視して有意=1にしなさい。」

このように、今までの経緯と、状況の変化について、考える力が総合力の第一歩だと思う。

 なお、直接的な作用や因果関係だけでなく、縁やお陰様という間接的な関係も考慮していく。このような力の必要性を知ることから、現実的社会での総合的な検討能力育成を始めればよいと思う。

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