AI時代には因果関係の単純化が使えなくなる
仏教に関して色々と勉強するときには、現在の西洋文明的な思考法を、捨てるとまでは行かないが、ある程度押さえないと行けない。もう少し言うと、
「科学的な思考法の便利さ、力に頼りすぎる自分への反省」
が必要になる。つまり、
「太陽系のモデル、車のエンジンのモデルなどのように、単純化して理解する」
「原因ー結果」
が明白になっている
世界観を使うのではなく、
「一気に全体を観て、直接的な因果関係だけでなく間接的な縁まで考える」
必要がある。
これを単純化した話で考えると
西洋文明的思考:「卵が原因、鶏がその結果」
仏教の思考: 「卵と鶏はお互いが原因であり結果でもある」
と言う図式になる。
しかしここで、AI時代のビッグデータ活用となると、単純な
「原因ー結果」
図式でなく
「多くの縁の絡まり」
を見ることになる。多くの因子が絡まった結果が、今起こっていることである。
「現在発生していること自体が、次のことを引き起こすだけでなく、自分自身の強化や、フィードバック修正を行っている」
このような複雑なシステムと向き合うことは、既に六世紀に天台大師が摩訶止観で説いている。これをもう一度見直すべきではないかと思う。
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