善悪の天秤について(続き)
昨日の善悪の天秤について、もう少し書いておく。今回書くのは、十界の教えである。仏教では
- 地獄 苦しみの世界
- 餓鬼 飢えの世界
- 畜生 動物的な叫びと戦い
- 修羅 自分の正義に執着し戦う
- 人 現在の生きている人間・・・天秤の中心
- 天 人より良い状況
- 声聞 仏の教えを聞いて悟る
- 縁覚 何らかの縁を自ら見いだし悟る
- 菩薩 人を救う立場になる
- 仏 法界全てを作る
と言う、10の境地があるとしている。しかし、全てを造るのが、仏の力なので、それ以外の地獄から菩薩の9の境地を見ると、丁度真ん中に人間の世界がある。そこで、この世界を折り返すと
- 地獄ー菩薩 地獄レベルの苦しみは菩薩の力が救う
- 餓鬼ー縁覚 餓鬼道は悟ったら救われる
- 畜生ー声聞 畜生の怒鳴り合いは、仏の教えを聞く声聞になれば救われる
- 修羅ー天 自分一人の正義に捕らわれる修羅は、天の世界の多様な見方で変わる
と言うペアが見えてくる。これらの釣り合いがとれないと一方だけなら落ちていく。
こうして菩薩の助けまで解っていると、自分の心の闇、つまり地獄にも向き合うことができる。
これが、本当に
「深く罪福の相に達する」
ではないかと思う。
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