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2020年10月17日 (土)

T型人間に関して

 いわゆる「T型人間」は、自分の専門を深めるI部分と、広い視野を持つ一部分を兼ね備えた人財である。さてここで、I部分の意味について,少し考えて見たい。よく言われることだが、

「専門を窮めることで人間としての深みが出る」
「他の専門家の理解が深まる」

等の人格形成での効果が指摘されている。

 しかし、もう少し具体的な効果を示すことができそうである。一つの事例で、物理学の理解と応用について考えて見よう。もう少し絞り込んで、電磁気学をきちんと学ぶ効果で考えると、

  1. Maxwellの方程式から展開する数式の世界
  2. 静電気や磁気的な力などの具体的な世界
  3. 実世界の製品化のための電気回路の理論〈近似的展開〉

等の知識の階層構造が解るようになる。つまり、静電気の力による引き合いのような現実的な事例と、数式のきちんとした理論展開の間の関係づけができ、さらに電気の回路を記述するための『オームの法則』などは、Maxwellの方程式という上位の理論の、近似的な展開と言う風に、きちんとした理論の階層構造を観ることができる。

 こうした考え方は、理論的知識の現実の問題への適用方法を示す。現実の問題を説明し、予測するためにも、このような理論知識の使い方を学ぶことは大切である。また、物理学における、主要な道具としての数学の位置づけも、よくわかると思う。

 このような学問自体の効用をきちんと評価することも大切ではないかと思う。 

 しかし、個人としての体験で得るものは、他にもあると思う。厳しい仕事の体験、自分の限界を超える体験から得るものは大きい。色々な知識を総動員し、実現するために種々の考えを巡らす。工学としての実現や、法規則としてのまとめ上げ、このような物を創る経験は大きい。この面の効果も考えておくべきだろう。

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