ご縁のあった人たち

無料ブログはココログ

« プラトンの『国家』を時代背景を見ながら理解する | トップページ | #緊急事態宣言 の効果が出ない理由 »

2021年1月 6日 (水)

『無限』という概念の力

 プラトンの功績は、イデアという『概念装置』を見いだした点にある。ただし、『概念』を教育で伝えられた人間は、その概念の一人歩きというか、上滑りに注意する必要がある。

 例えば、私たちは数学などを学び『無限大』や『無限小』と言う概念を使っている。高校で微分の初歩を学ぶときに、

「無限に小さい区間での変化を見ていく」

と言う説明で、微分という物がわかった感じになっている。

 一方、数値の扱いを色々と行って冪乗の操作などを習っていると、

「無限に大きい」

と言うことが何となく解った気になっている。実際は数学の厳密な体系によって、『無限大』等の定義を行わないと行けないのだが、直観的な感覚で

「とても大きいモノ」

ぐらいで逃げている。このような『無限大』の概念は、数学で言うなら『可算無限』の領域をでていないことが多い。私も、『可算無限』と『実無限』の違いがやっとわかったのは50過ぎて、数学の基礎を見直したときであった。

 さて、このような『概念装置』を持たないときには、どのようなことになるだろう。事例が、仏教の経典にある。大乗仏教の経典には、

「久遠の寿命の仏」

と言う表現があリ、久遠の昔と言うことを

「天人の羽衣が岩の表面をかする。これを繰り返して、岩がなくなるまでの時間」
「多くの世界をすりつぶして持ち、それを一粒づつ落としながら過ぎゆく時間」

等の

「具体的な動作」

で久遠の昔を表現している。

 このような具体性から自由になるのが、抽象的な概念の効果であるが、上滑りする危険性がある。

« プラトンの『国家』を時代背景を見ながら理解する | トップページ | #緊急事態宣言 の効果が出ない理由 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« プラトンの『国家』を時代背景を見ながら理解する | トップページ | #緊急事態宣言 の効果が出ない理由 »