現在の日本社会に必要なリスクコミュニケーション
現在のコロナ対策は首都圏の増加傾向などを見ても、上手くいっているとは言いがたい。この問題の根本に、大衆の納得という問題がある。大阪などは、何とか踏みとどまっているのは、首都圏と比べれば、大阪府の対応が市民に届き、何とか納得を得ているからだと思う。
さて、今回のコロナ対策のように、大衆を巻き込むためには
- 大衆の納得を得る
- 権力的に従わせる
のどちらかの方策が必要になる。両者は全く別の戦法となるが、これを意識していない政治家が多いように思う。
まず納得を得るための作戦だが、これも大きく分けて二つの方策がある。
- きちんと説明して納得してもらう
意識決定などに参加させる - 説明者のカリスマ性で信じさせる
現在は、個人信仰的なカリスマ依存を受け入れにくい社会になっているので、説明して納得してもらう作戦が大事だと思う。
一方強権的な手法にも色々な変化がある。
- 暴力的手段で従わせる
- 地位や立場による命令
- 法的根拠で従わせる
民主的な手段の意志決定結果
これらは、後で説明できる場合には、民主的という範囲に入るが、説明できず、反省もない場合には、独裁的なモノとなる危険性がある。
私は、民主主義が本当に成立するためには、大衆にきちんと説明して、納得してもらう方策が良いと思う。そのためには、
リスクをきちんと伝える
必要がある。ここで
「部分の専門的深さより、全体を観た漏れない議論」
の重要性をしっかり押さえることである。全体像を描き、皆のことを考えているというメッセージを伝えながら、リスクについて伝えていく。このようなプロセスが納得を得るために重要だと思う。
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