西洋文明の根底にあるギリシャの哲学
今年の書き初めとして書いた記事の続編として、ソクラテスやプラトンが西洋文明に残した功績を考えてみた。
ソクラテスやプラトンが見た世界: 勉強の方法補充 (cocolog-nifty.com)
この機序の終わりに
ソクラテスやプラトンは
「(幾何学にような)真理を求める力が哲学者にある」
と言う発想で、哲学者による支配や教育を進めようとした。
なお、幾何学的な世界観には、論理の単純化が必要である。これは別途考えてみたい。
と書いた。この論理の話について、もう少し説明したい。まず、小学校や中学で、図形の扱いを学ぶとき、自分で三角定規とコンパスを使って作図した経験があるだろう。その時、同じ図形というモノが描けただろうか?もう少し言えば、斜辺が5センチ、その上に4センチと3センチの辺を描く、この三角形が直角三角形になるのは、ピタゴラスの定理が示すところである。しかし作図したとき、綺麗な直角が得られただろうか?
私は
「鉛筆の芯の太さなどによる誤差で同じ図形など描けない!」
と言う記憶がある。
このように、自分の手で描く図形では
「同じと言うことが確かめられない」
状態だが、
「本質的に同じである」
ので
「本質の世界で考えれば同じにできる」
と言うのが、幾何学の誕生であり、これを一般化したのが
「イデア」
の発想である。
なお、このような『理想化』した世界では
「中間的なモノがないので、成立/不成立の2値論理が使える」
状況になる。このような割り切りが、西洋文明の科学科に役立ったと思う。
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