2009年11月21日 (土)

テイラーの科学的管理(続)

 テイラーの科学的管理の本は、新人の心得で大切なことを示している。彼は、

「科学的に決まった行動基準に、新人はまず従うべき」

と言っている。しかも

「その上で言うべきことがあれば、科学的に根拠を持って議論しよう」

と言っている。これは、知識のある新人の心得として大切であるし、また新人を受け入れる側でも大切である。

 今まである伝統と言うか知恵を、おろそかにしてはいけない。そのため、新人は一度は従うべきである。しかしそれに対して、客観的な根拠のある疑問は、議論すべきである。

 このような姿勢が生まれたのは、科学的の根拠のある、作業指導を行ったからである。

 テイラーの功績は、従来の経験値に対し、理論的に根拠があり、議論のできる目標値を提示すると言う手法を示したことにある。 

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2009年11月20日 (金)

100年前を考えてみた

 今テイラーの科学的管理法を、読み直してみた。100年ぐらい前の本だが、今でも通用することが多い。しかし当時と今での違いも多い。このような昔の本を読むためには、周辺知識を仕入れる必要がある。例えば、工場の計画管理業務があるのは、現在では常識だが当時は存在しなかった。そのような状況での、労働者の権利を守るためには、労働組合による争議が必要というのも納得する。

 そして科学的に工員と職長が納得した仕事は、労使紛争がなくなるという話も説得力がある。この知識をきちんと身につけた後、経営学や工場管理を学ぶべきだと思う。

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2009年11月19日 (木)

アイデアが重要か?実行が重要か?

 今の世の中に、解決を必要とする問題は多い。そこで、必要なものはアイデアであろうか?確かに、問題が解決するには、キーとなるアイデアが必要である。しかし、現在のようなインターネット社会では、多くの情報があふれている。つまり、どこかで先行事例が存在する。言い換えれば、アイデアもどこかに存在している。

 しかしながら、物事の解決は、アイデアだけでは不十分である。それを育て、現実との対応をつけて、実行する力が必要である。

 現在必要なのがこの実行する力ではないかと思う。

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2009年11月18日 (水)

当たり前のことが売りになる

 今朝のNHKテレビを見ていたら、

「真珠の製造業者が、売れ行き不振の対策として、女性ファッション雑誌を見て研究する。」

と言う放送を見た。
 これは、普通にもの造りをしている場合には、お客様の情報を確りと掴むと言うことを行うのが常識と思っていた。しかし、真珠つくりの世界では、

「よい物を作れば売れる」

と言うことらしい。
 このように、ある分野で常識でも、他の分野では『新発見』と言うこともある。昔あるコンサルタントから聞いた話しだが、

「成功の秘訣は、他業種の当たり前のことを、売り込む」

を思い出した。
 就職活動でも、自分の得意分野の基礎は、結構売りになると言うことを知って欲しい。

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2009年11月17日 (火)

大学乱立のメリット

 日本の現状は、大学が乱立していると思う。しかしこのおかげで、我々は、多くの専門書を、日本語で読むことができる。翻訳は結構コストがかかる。それを回収するためには、きちんとした市場がないといけない。
 幸い日本には多くの大学があり、専門書を講義等で使うので、ある程度の売れ口は確保できている。このような状況で、多くの海外専門書が日本語に翻訳されている。
 このように母国語で専門的思考ができるのは、限られた国である。いや、日本でも30年前には、
  「大学院の専門性は、英語の読解力で判る。」
とさえ言われていた。
 これを考えると、日本の大学院乱立もいいところがあると思う。但し、それに血税をつぎ込むべきかは、別の議論である。

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2009年11月15日 (日)

日本人のコミュニケーション

 日本人のコミュニケーションは、話し手と聞き手の間に、ある種の共有感覚があることを、前提としている。そのため、短い言葉や身振りだけで、相互の理解が行われることを、一つの理想としている。極端な話しは、5・7・5の俳句である。正岡子規の写生主義でも、「柿」、「鐘」、「法隆寺」と言う3つのキーワードだけで、その感触を伝えようとしている。
 更に禅問答ならば、手を差し出すだけでも、当人の悟りの心境を評価しようとする。このようなコミュニケーションは、その分野の全体が判っている人が、一番判りやすいと言うか、間違いやすい所を見出して、そこを確認する方法である。確かに技術者の会話でも、相手の技術力を測るために、本当に難しいところを試すことが、行われている。逆に試し方で、相手の技量を測ることもある。例えば、材料力学や構造力学の知識を、長方形の定規を振るだけでも、示すことができる。縦に振るのと、横に振る違いである。また、捻って見せるのも、なお良い。
 さて、このような世界では、知識の有無が、コミュニティに入る条件となる。しかし、現在のインターネット社会では、知識の入手コストが低くなっている。しかも、発言の敷居はもっと低くなっている。そこで、勉強をしてから発言しろなどと言うと、コメントなどで袋叩きにされる可能性もある。これは、インターネット社会が、

「アメリカ文明の社会で、市場参入は封じてはいけない。但し、市場での淘汰を行うので、利用者の自己責任で判断すべき」

と言う、論理で動いているからである。これは、確かに一理ある論理だが、日本的コミュニケーションとは真っ向から対立する世界である。

 小泉・竹中改革が失敗したのは、上記アメリカ式論理を、強引に押し付けようとしたからではないかと思う。但し、専門家に依存が強くなりすぎ、一般人の意見を殺すのも困った物である。そういう意味では、今までの日本は、官僚など専門家が強すぎた。これいにたして現在の政策評価などを、公開する動きは、大きな進歩だと思う。特に、専門家は自分の範囲にこだわりすぎる面がある。総合的な判断は、素人の目がよく行き届くことが多いこともある。

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2009年11月14日 (土)

軍隊組織の特徴について

 軍隊組織は、大部分の時間を訓練に費やしている。実際、災害救助なども含めて、軍隊組織は、訓練だけで終わるの平和でよい。地域ボランティア的に、危険地区の清掃などを行うぐらいしか、一般人に見えないのでも良いのかもしれない。訓練状況の高度さは、各国の諜報員が探してみて貰ったらよい。
 さて、少し脱線したが、このように十分訓練した組織の運用の特徴を考えてみよう。この指揮官は、訓練を通じて自分の部下の能力を、きちんと把握している。このような状況で、指揮を取るということは、指揮官が部下の行動を全て指示することができる、ということである。確かに、敵対行動の変化で個人が状況の変化に対応することは必要である。しかし、部下の力に信頼を置いて行動するのが軍隊組織である。
 一方、現在の企業では、企業内のOJT(On the Job Training)を行うことも、経営環境の悪化で難しくなっている。そこでは、個人能力が見えず、曖昧な指揮になることも多い。このためにPDCAのサイクルを回し、早期に改善を行う必要がでている。
 特に、失敗を繰り返さず、日々良くなっていく、作業プロセスの改善能力を持った組織にすることが重要である。

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新しいものを創るのは創造か発見か

 新規にモノを創るときに、創造するのか、発見するのか、と言う切り口で考えてみた。ここで、創造すると言うのは、一から作り出すという作業である。一方、発見と言うのは、現実にあるもののから、規則性などを見出していく作業である。
 新規に創るのだから、一から創るのが当たり前ではないか、と考える人も多いと思う。しかしながら、他の分野の先行事例から類推出来ることを見出すのは発見である。また、隠れた理論的な法則を見出して、それを利用していくという形の発見もある。
 これを考えると、理論知識の体系を自分用に作っておく。これを現実の問題に当てはめていく。この段階で生じる発見は、イノベーションなどにも役立つと思う。

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2009年11月11日 (水)

読書に於ける歴史の視点

 少し考えていることがあって、テイラーの『科学的管理法』を読み直してみた。(上野陽一訳)仕事に対する考えについて、色々とヒントに満ちた本である。
 しかし、この本を読む場合には、その本を著述した時代背景を理解しないといけない。確かに、テイラーの言い方には、人を見下したような面もある。しかし当時としては、労働者の立場にも比較的配慮していたと思う。
 歴史を遡り、その時代の背景を見て考えることは、多様な立場を認めることになる。このような思考法を身に付けることは現在の管理者・経営者に一番大切なものだと思う。
 なお、この本は11月28日に新訳がでるらしい。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/447800983X/ref=pd_lpo_k2_dp_sr_2/377-7992477-8033114?pf_rd_m=AN1VRQENFRJN5&pf_rd_s=lpo-top-stripe&pf_rd_r=0PZ0VCYVKEJQZYHBQZ8S&pf_rd_t=201&pf_rd_p=466449256&pf_rd_i=438204121X
どのような訳になるか楽しみだが、当時のニュアンスが消えるのは心配である。

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2009年11月10日 (火)

改善を行うためには条件の安定が必要

 日露戦争の大砲のことを調べていて、今まで見落としていたことに気がついた。大砲には反動があり移動する。そのため、一度発射した後元の位置に戻す必要がある。これは、作用反作用の法則から考えれば、当たり前のことであるが、見落としていた。
 大砲の命中率を上げるためには、前に発射した砲弾が何処に落ちたか知り、目標との関係を見て、修正することが必要である。しかし、その為には、大砲側の条件が変化しないことが必要である。このために、反動での移動を修正する必要がある。
 日清戦争や日露戦争の時期には、このような反動を上手く処理する大砲が実用になっている。そこで、日本海海戦での高い命中率は、このような条件を上手く生かした成果である。
 しかし、これと同じように改善を行うためには、条件が変化しないようにする必要がある。そこを理解せず、改善を求めることが多い。

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