社会科学に対するAI活用のアイデア
日経BPで、コトラー教授のマーケティングの話があった。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/20/00041/022200001/
彼の提案するマーケティング5.0は
「機械学習などを活用したモノ」
らしい。
私は最初これを聞いて
「AIで市場の相関関係を見いだすぐらい」
と甘く見ていた。それなら
「しっかりした仮説を作り検証する力が必要」
なので、人間の力に依存する面が大きい。しかし、Q&Aを聞いていると
「AIで人間の行動モデルを作り市場の動きを見る」
と言う方向が見えた来た。これはとても大きなモノが出てくると思う。
これで、社会科学においても,シミュレーションによる実験ができる、という可能性が拓かれた。これは、技術の世界で設計支援環境に組み込まれたシミュレーションのように、市場検討などでもシミュレーションの可能性を拓くモノである。
従来も、「囚人のジレンマ問題」をコンピュータシミュレーションで解いた事例はあった。しかしそれは、専用ソフトでの対応である。現在のAI技術なら、汎用的な
「市場行動シミュレータ」
としての人間モデルができるだろう。更に言えば、コンピュータ将棋で行っているように、人間モデルが自動的に機械学習で成長することも可能になる。
ここまで考えると、社会科学のシミュレーション的実験が、手軽に行えるようになると思う。
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